いますぐ手持ちの本は解体し,スキャンを始める。テキストのキーワードで検索できるようにするのは難しいが,まずスキャンして,保持しておこう。もうめくる紙のページは,持っている必要がないのだから。
quote:グーグル社のグーグル・プリント・プロジェクトは,大学図書館での著作権で保護された本のスキャンを停止すると発表した。プロジェクトのマネージャーであるアダム・スミス氏は,現在掲載している本は11月まで利用できると述べた。グーグル社の発表は出版業界の懸念を取り除きはしないと,出版業界の代表者は述べる。8ヶ月前にプロジェクトが発表されてから,何冊がスキャンされたかは伝えられていない。
orz。こんなに激しくがっかりするニュースは久し振りだ。いろんな書籍上のテキストデータを検索して,新しい本と出会ったり,より詳しい本の情報を入手し,購入することもできただろうに。わたしは現在日本に住んでいるので,ハーバードやスタンフォードなどの大学にある本なんて探し出すこともできない。でもグーグル・プリントなら,それが可能となるはずだった。のだが,中止でそれもできなくなった。欧州でも反発を受けて中止していたが,米国でも同様の結果になった。
グーグルのデータは,あらゆる反発を生んでいる。フランスでは,グーグル・ニュースに対して通信社から損害賠償を受け,記事を取り除いている(PCWorld.comの記事)。本を探す手段として,テキストを提供しない出版業界は,もう滅んでもいいのかもしれない。かなしいことだが,過去の本をみつけ出す手段は用意されておらず,グーグル・プリントはそのかけがえのないチャレンジだった。のだが。_出版_と云うこと自体,ウェブによって過去のものとなっているが,みずから生きる道を閉ざす者に,もうかける言葉はないようだ。さよなら,書籍よ。
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